「車の修理代が払えない」「見積もりをもらったものの、一括では用意できない」と困っている人向けの記事です。
ここで扱うのは、事故相手へ修理代を請求するケースではなく、自分の車に必要な修理代を自分で用意するのが難しい場合です。
修理代を払えないと分かったとき、最初からローンや借入先を探す必要はありません。
まず確認したいのは、次の4点です。
- 修理はどこまで進んでいるのか
- 現在確定している金額はいくらか
- いつまでに支払う必要があるのか
- 自分で用意できる金額と不足額はいくらか
修理をまだ依頼していない場合と、すでに作業が始まっている場合、修理が終わって請求が出ている場合では取れる対応が違います。
現在地を整理したうえで、修理先へ相談し、分割払い、クレジットカード、修理費に利用できるローンなどを一つずつ確認していきましょう。
修理代が払えないと分かったら、まず現在の状況を整理する
車の修理代を一括で用意できないと分かったら、支払方法を探す前に現在の状況を書き出してみましょう。
| 確認すること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 修理の段階 | 依頼前/作業中/修理完了・請求後のどこか |
| 現在の金額 | 現時点で確定している修理代はいくらか |
| 未確定の費用 | 追加作業や部品交換など、まだ金額が決まっていないものがあるか |
| 発生済みの費用 | 診断料、作業料、部品代など、すでに発生しているものがあるか |
| 支払期限 | いつ、誰へ支払う必要があるか |
| 用意できる金額 | 現在無理なく用意できる金額はいくらか |
| 不足額 | 必要額から用意できる金額を引くと、いくら不足するか |
たとえば、修理見積もりが出ていても、まだ作業前なら修理内容や支払方法について相談できる余地があります。
一方、すでに部品を発注して作業が進んでいるなら、依頼前と同じようには考えられません。修理をやめるかどうかを考える前に、すでにどこまで作業が進み、どの費用が発生しているのかを確認する必要があります。
見積もりの内訳や追加費用そのものに疑問がある場合は、先に「車の修理見積もりが高いと感じたら|内訳・追加費用・他店比較の確認ポイント」で確認してください。
修理依頼前・作業中・完了後では、修理先への相談内容が変わる
修理をまだ依頼していない場合
支払いが難しいと分かっているなら、修理を正式に依頼したり作業を始めてもらったりする前に、修理先へ相談します。
確認したいのは、次のような内容です。
- 修理代をいつ支払う必要があるか
- 利用できる支払方法は何か
- クレジットカードを利用できるか
- 店舗が案内している分割払い・提携クレジットなどがあるか
- 現在の見積額が確定額なのか
- 追加作業が発生する可能性があるか
- 追加作業をする前に連絡してもらえるか
- 現時点で必要な作業と、今後検討できる作業を分けられるか
ただし、「支払えないから、この修理は後回しにしてよい」と自分だけで判断するのは避けましょう。
車を安全に使用するために必要な修理かどうかは、整備を担当する事業者に確認してください。
すでに修理を依頼・着手している場合
作業が始まってから修理代を用意するのが難しいと分かった場合は、できるだけ早く修理先へ連絡します。
まず確認するのは、
- 現在どこまで作業が進んでいるか
- すでに発生している費用はいくらか
- これから発生する予定の費用はいくらか
- 追加修理が必要になった場合は、作業前に連絡してもらえるか
- 支払期限はいつか
- 利用できる支払方法は何か
- 今後の作業について相談できる部分があるか
といった点です。
「途中でキャンセルすれば、それまでの費用もなくなる」「車を引き取らなければ払わなくてよい」とは考えないでください。
すでに作業や部品手配などが進んでいる可能性があるため、まず現在発生している費用を修理先へ確認することが先です。
修理が完了し、請求が出ている場合
修理が終わったあとで「請求額をすぐ用意できない」と分かった場合も、まず支払先へ相談します。
確認する内容は、
- 請求額
- 支払期限
- 支払先
- 利用できる支払方法
- 支払いについて相談できる方法があるか
などです。
ここで重要なのは、「相談できること」と「希望する支払条件が認められること」は別だという点です。
相談すれば必ず分割にしてもらえる、支払期限を延ばしてもらえる、後払いに変更できるとは限りません。
だからこそ、支払期限を過ぎてからではなく、難しいと分かった段階で早めに確認することが大切です。
修理先へ相談するときに伝える内容
支払いについて相談するときは、「払えません」だけで終わらせず、現在分かっている内容を整理して伝えると話を進めやすくなります。
たとえば、次のように整理できます。
- 現在提示されている修理代
- 支払期限
- 今すぐ用意できる金額
- 不足している金額
- カード払いなど希望する支払方法
- まだ金額が確定していない作業の有無
修理代そのものだけでなく、「いつまでに、いくら不足するのか」を明確にしておくのがポイントです。
保険や保証を確認し、実際の自己負担額と支払時期を整理する
故障した車について、保険、ロードサービス、メーカー保証、販売店保証などをまだ確認していない場合は、支払方法を決める前に確認しておきましょう。
ここで知りたいのは、制度の詳しい仕組みではありません。
最終的に自分で支払う金額がいくらになるのかを確定させるためです。
具体的には、
- どの費用が自己負担になるのか
- 自分が誰へ支払うのか
- 修理代の支払時期はいつか
- 保険金などが支払われる場合、その時期と修理代の支払時期にずれがないか
を確認します。
故障時の保険・ロードサービス・保証の確認方法は、「車の故障に保険は使える?修理費・ロードサービス・特約の確認方法」で詳しく整理しています。
分割払い・クレジットカード・ローンを検討するときの確認点
車の修理代が払えないとき、「分割にできないか」と考える人も多いでしょう。
ただし、ひとことで分割払いといっても仕組みは同じではありません。
「分割払い」はすべて同じ仕組みではない
| 支払方法 | 主な確認先・契約先 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 修理先と直接相談する分割払い | 修理工場・販売店 | 対応の有無、支払日、回数、条件 |
| 修理先が案内する提携クレジット | 修理先・信販会社等 | 対象となる修理、審査、利用額、手数料、支払開始時期 |
| クレジットカード | 修理先・カード会社 | カード利用可否、利用可能額、支払方法 |
| カード会社側の分割払い等 | カード会社 | 変更対象、申込期限、利用枠、手数料、総支払額 |
| 銀行等のローン | 金融機関 | 修理費が対象か、審査、必要書類、資金を用意できる時期、金利・総支払額 |
| その他の借入 | 契約する金融事業者 | 返済条件、金利・手数料、総負担、継続して返済できるか |
同じ「毎月払う」方法でも、誰と契約するのか、審査があるのか、どこへ支払うのかが違います。
修理先へ直接相談する分割払い
修理工場や販売店へ「分けて払うことはできますか」と相談する方法です。
ただし、すべての修理先が独自の分割払いに対応しているわけではありません。
対応している場合でも、支払回数や支払日などの条件は修理先へ確認する必要があります。
口頭だけで判断せず、支払総額、支払日、残額などを確認しておきましょう。
修理先が案内する提携クレジット
ディーラーなどでは、販売会社や信販会社が整備・修理向けのクレジットを用意している例もあります。
これは、修理工場と直接分割払いの約束をする方法とは別です。
利用するときは、
- 今回の修理が対象になるか
- 誰と契約するのか
- 審査があるか
- 利用できる金額
- 手数料などを含めた総支払額
- 支払いがいつから始まるか
- 修理代の支払期限に間に合うか
を確認してください。
特定メーカーの販売店に制度があるからといって、別のディーラーや整備工場でも同じ制度が使えるわけではありません。
クレジットカードで修理代を支払う場合
車の修理をクレジットカードで払えるかどうかも、まず修理先へ確認します。
実際に整備・修理代のカード払いに対応している販売会社はありますが、これはすべての修理工場やディーラーに共通するルールではありません。
カード払いを検討するときは、
- 今回の修理代にカードを利用できるか
- 利用するカードブランドに対応しているか
- 利用可能額が足りるか
- 店頭で分割払いを選べるか
を確認します。
「ディーラーだからカードが使える」「修理工場なら分割払いができる」と決めつけないようにしましょう。
カード会社側の「あとから分割」などを利用する場合
カード会社によっては、一度1回払いで利用したあと、対象となる利用分を分割払いへ変更できるサービスがあります。
ただし、カード会社やカードの種類によって、
- 変更できる利用
- 申込期限
- 利用可能額
- 選択できる支払方法
- 手数料
- 利用条件
が異なります。
また、そもそも修理先でそのカードを使えなければ、カード会社側の分割払いへ変更する前提となるカード決済もできません。
利用する場合は、修理先のカード対応と、カード会社側の条件を別々に確認してください。
車の修理に使えるローンを検討する場合
「車 修理 ローン」「車 修理代 ローン」と検索すると、さまざまな金融商品が見つかります。
銀行などが提供するマイカーローンの中にも、自動車の購入だけでなく修理費を資金使途に含めている商品があります。
ただし、「マイカーローン」という名前なら必ず修理に使えるわけではありません。
検討する場合は、商品名だけを見るのではなく、公式の商品説明で、
- 修理費に利用できるか
- 今回の修理が対象になるか
- 必要書類は何か
- 審査があるか
- いつ資金を用意できるか
- 修理代の支払期限に間に合うか
- 金利・手数料を含む総支払額はいくらか
- 最後まで返済を続けられるか
を確認してください。
「審査が甘い」「誰でも借りられる」といった基準で選ぶのではなく、今回の修理に利用できる正式な商品なのかと、返済可能性を確認することが重要です。
月々の支払額だけでなく総支払額を確認する
分割払いやローンを利用すると、月々の支払額だけを見ると負担が小さく見えることがあります。
しかし、判断するときは月々いくらかだけでなく、最後までにいくら支払うのかも確認してください。
見るべきなのは、
- 修理代そのもの
- 手数料や利息
- 支払回数・返済期間
- 毎月の支払額
- 総支払額
です。
また、支払方法を用意できても、手続きが修理代の支払期限に間に合わなければ現在の問題は解決しません。
「使えるか」だけでなく、「いつ使える状態になるか」まで確認しましょう。
支払いの見通しが立たないときは、修理方針も見直す
分割払い、クレジットカード、修理費に利用できるローンなどを確認しても、無理なく支払える見通しが立たない場合があります。
その場合、さらに別の借入先を探し続けるのではなく、現在の修理状況に応じて考え方を切り替えます。
修理前なら、作業を始める前に方針を再確認する
まだ修理を依頼していないなら、修理先へ現在必要な作業と費用を確認したうえで、この車を修理して乗り続けるのかも改めて考えます。
安全上必要な修理を自分の判断で省くのではなく、整備事業者の説明を確認したうえで判断してください。
「この修理費をかけて乗り続けるか」という判断については、「車の高額修理は直す?買い替える?年式・走行距離・今後の費用で考える判断ポイント」で詳しく整理しています。
作業中・修理完了後なら、すでに発生した費用から整理する
すでに作業が始まっている、あるいは修理が完了している場合は、まず発生済みの費用を確認します。
そのうえで、今後の作業や支払方法について修理先へ相談してください。
車を手放すことを考える場合も、「手放せば修理代を払わなくてよい」という意味ではありません。
それまでに発生した費用と、これから車をどうするかは分けて整理する必要があります。
最終的に修理せず次の車が必要だと判断した場合には、「突然の買い替えで初期費用を抑えたいときの車の持ち方」で次の費用を考えることができます。
借入れの返済自体が難しくなりそうなら相談窓口も利用する
すでに複数の返済を抱えているなど、修理代だけでなく借入れの返済そのものが難しくなっている場合は、新しい借入れを重ねる前に公的な相談窓口を利用する方法もあります。
金融庁は、借入れをする前に、本当に必要な借入れか、無理なく確実に返済できるか、金利や手数料などの契約内容を理解できているかを確認するよう案内しています。
また、契約内容や請求内容について修理先との間でトラブルになり、どこへ相談すればよいか分からない場合には、消費者ホットライン「188」から地域の消費生活相談窓口を案内してもらえます。
車の修理代が払えないときによくある質問
修理が終わったあとでも支払いについて相談できる?
支払いが難しいことを修理先へ伝え、利用できる支払方法などを確認することはできます。
ただし、相談したからといって分割払い、支払期限の変更、後払いなどが必ず認められるわけではありません。
請求額と支払期限を確認し、難しいと分かった時点で早めに支払先へ相談してください。
修理工場でクレジットカードが使えない場合は?
まず、修理先で利用できるほかの支払方法がないか確認します。
修理先独自の分割払い、提携クレジットなどがある場合もありますが、対応の有無や条件は店舗によって異なります。
カード会社の「あとから分割」などは、カードで決済した利用分を対象とする仕組みです。修理先でカード決済自体ができない場合は、別の支払方法として考える必要があります。
修理ローンが利用できなかった場合は?
すぐに別の借入先を次々と探すのではなく、現在の修理状況、確定額、支払期限、すでに発生している費用を整理し直しましょう。
まだ修理前なら、修理そのものをどうするか再検討する余地があります。
作業中や修理完了後なら、発生済みの費用と今後の支払いについて修理先へ相談します。
借入れ全体の返済が難しい状態であれば、公的な相談窓口を利用することも検討してください。
修理代の一部だけ先に払うことはできる?
一部だけを先に支払えるかどうかは、修理先へ確認が必要です。
可能な場合も、残額はいくらになるのか、残額の支払日はいつか、支払方法はどうなるのかを確認してから進めましょう。
自分の判断で一部だけ振り込み、「残りは後でよいだろう」と考えないようにしてください。
修理途中で支払いが難しいと分かった場合は?
まず修理先へ連絡し、現在どこまで作業が進んでいるか、すでに発生している費用、今後予定している作業と費用を確認します。
そのうえで、利用できる支払方法や今後の作業について相談します。
作業を止めれば費用がなくなるとは限らないため、現在発生している費用を確認せずに判断しないことが大切です。
まとめ|車の修理代が払えないときは、借りる前に支払額と期限を整理する
車の修理代が払えないと分かったとき、「どこから借りるか」を最初に考える必要はありません。
次の順番で整理してみてください。
- 現在の修理状況を確認する
- 確定している修理代を確認する
- 追加作業など未確定の費用を確認する
- 支払期限を確認する
- 保険や保証を含めた実際の自己負担額を確認する
- 修理先で利用できる支払方法と、それぞれの総負担を確認する
- それでも無理なく支払える見通しがあるか考える
修理依頼前、作業中、修理完了後では相談できる内容も変わります。
分割払い、クレジットカード、車の修理に使えるローンについても、「利用できるか」だけでなく、支払期限に間に合うか、手数料や利息を含めて最後まで負担できるかまで確認しましょう。
それでも支払いの見通しが立たない場合は、さらに借入先を探すのではなく、修理方針そのものを見直す段階です。
修理せず手放す方向になった場合は、故障したまま査定できるか、引取費用や契約条件を確認するポイントを整理してから進みましょう。
修理して乗り続けるか迷っている場合は、高額修理をするか買い替えるかの判断ポイントを確認してください。